海外と地方マーケティングの意外な共通点
2025年5月20日、静岡市のコ・クリエーションスペースにて、静岡マーケティングサロンが主催した特別イベント「世界へボカン×HONE 海外と地方マーケティングの意外な共通点とは?」が開催されました。このイベントには、地方ビジネスの専門家であるHONEの桜井貴斗氏と、越境ECと海外Webマーケティングに精通する世界へボカンの徳田祐希氏が登壇し、「地方」と「海外」のマーケティングに関する見解を交わしました。
重要なテーマに基づく活発な議論
イベントでは、参加者たちが注目すべき5つの共通テーマに基づいてマーケティングについてのディスカッションが行われました。それによると、地方と海外マーケティングは次の観点で共通しています。
1.
「顧客理解」は生命線
どのマーケティング活動であれ、「顧客を理解すること」が最も重要です。桜井氏は、マーケティングにおける出発点として「顧客の便益(What)」に焦点を当てるアプローチが地方では一般的であると述べました。一方、徳田氏は海外マーケティングにおいては「Whare(どの国で)」が重要であり、地域による文化や購買環境の違いを考慮した戦略設計が必要であると指摘しました。
2.
「SNS・レビュー」は宝の山
SNSや口コミは、実際の顧客の声を知るための重要な情報源です。徳田氏は、自社のアパレルブランドの例を挙げ、未顧客と熱心なファンの意見を聞くことで改善策を導入し、購買率を向上させた経験を分かち合いました。また、桜井氏は地方における顧客ロイヤルティの重要性も解説し、ロイヤルユーザーの理解が事業の成功に繋がると述べました。
3.
「検索キーワード」にヒントあり
検索キーワードは、顧客の意図を理解する手助けとなります。徳田氏は、国や地域によって同じ英語の単語でも検索意図が異なることを強調し、現地の講義コンテキストへの理解が不可欠であるとしました。桜井氏も、地域においては困りごとに寄り添ったキーワード選定が重要だとし、ユーザーのニーズを先読みすることが求められると述べました。
4.
「売れるコンセプト」は言語化せよ
マーケティング成功のカギとして「売れるコンセプト」を見つけ、それを的確に言語化することが提案されました。徳田氏が説明する越境ECプロジェクトでは、顧客の文化的背景や商品の特性などを踏まえた上で、感情に響くコンセプトの重要性について語りました。また桜井氏は、ブランドの認知を高めるためのネーミングやキャッチコピーの効果を解説しました。
5.
「展示会・イベント」は商品開発の好機
展示会やイベントは、マーケティングにおいて重要な場であり、フィードバックを集める貴重な機会です。桜井氏は、展示会の価値を再認識する場面を示し、事前の準備と告知の重要性を強調しました。
参加者の反響
このディスカッションには多くの参加者が集まり、たくさんの学びがあったとの感想がありました。「地方と海外に共通する考え方が多く、実務に役立てられる内容が満載だった」といった声が寄せられ、地域企業が抱える課題とそれを克服するための新たな視点を得る機会となったようです。
まとめ
静岡マーケティングサロンのイベントは、地方企業が海外進出を考える上での貴重な情報とアイデアを提供する場となりました。マーケティングの本質である「顧客理解」と「届け方の工夫」を通じて、地方と海外の両者が互いに学び合う重要な場であることが再確認されました。