オイスカ浜松国際高校での全校講演 "世界とつながる学びプロジェクト"
2025年9月29日、静岡県浜松市のオイスカ浜松国際高等学校で、特定非営利活動法人なかよし学園プロジェクトによる全校講演が行われました。この講演は、経済産業省の採択事業である「世界とつながる学びプロジェクト」の一環として実施されました。この取り組みでは、全国の50校で様々な活動が展開されており、OEISKAの生徒たちもその一員として参加しています。
講演の概要と生徒の活動
講演の内容は、全学年を対象にしたものであり、SDGsをテーマにした多様な活動が報告されました。特に3年生は、自作の「SDGsカルタ」を完成させ、これを海外の授業にて実際に活用する計画が進んでいます。このカルタ制作は、7月24日に行われたリモート講演から始まったもので、生徒たちの反響を得て成果を披露する形で行われました。
さらに、1・2年生は、集めた茶葉を用いた「オイスカ茶」がケニアやシリアで日本理解教材として使用された事例を学び、自分たちの取り組みが国際的な場で役立っていることに気づきました。このように、生徒たちの学びは実践を通じて行われ、国境を超えたスケールでの人と人の結びつきの重要性を感じていました。
講演後の交流
講演後、なかよし学園の中村雄一代表が、ケニアやシリアの人々からの手紙や折り鶴を校長に手渡し、学びの感謝状の交換が行われました。このような「往還の学び」は、学校全体で共有され、生徒たちにさらに深い国際理解を促しました。
大変印象的だったのは、3年生のある生徒が次のように述べたことです。「私はバイオリンを演奏しています。私にもできるかと尋ねると、中村先生は『君にもできる。一緒に世界を平和にしよう』と答えてくれました。いつか私の演奏を世界の人に届けたいです。」この言葉からも、個々の生徒がグローバルな視点を持ち始めていることが感じられます。
オイスカ大学との連携
オイスカ浜松国際高校は、国際交流が日常的に行われる環境にあり、留学生も多数在籍しています。さらに、1年次には「比較文化」の授業、2年次には海外研修が設けられ、国際的な学びの基盤が築かれています。岡本知之校長は「生徒が考えた教材で国際活動に参加できるのは画期的で、大きな学びになります」と述べ、今後の展開に期待を寄せていました。
今後の展望
今後、3年生が制作したSDGsカルタは、海外の授業で実施予定で、言語版を制作する計画が進められています。そのほか、オイスカ茶をテーマにした文化教材キットも開発される予定で、各生徒の特技(例:バイオリン演奏)を生かしたプログラムの構築も目指されています。学校の取り組みを基盤に、国内外の学校との連携を深めることで、地域とグローバルなつながりを育んでいくことを目指しています。
このように、オイスカ浜松国際高校での取り組みは、生徒たちの国際意識を高めるだけでなく、社会と教育を繋ぐ重要な役割を果たしています。今後の活動に、ますますの期待が寄せられます。