ABB日本ベーレー、世界初の液化水素基地に制御システムを提供
ABB日本ベーレー株式会社は、川崎市に新たに建設される世界初の商用規模液化水素基地である川崎LH2ターミナルに、ABB Ability™ System 800xA®という分散型制御システムを供給することが決まりました。このターミナルは、日本水素エネルギー株式会社が主体となり、次世代のエネルギー供給に向けた重要なインフラとして位置付けられています。
川崎LH2ターミナルとは
川崎LH2ターミナルは、日本国内外で初めて商業化ステージに進む液化水素供給の中核を担う施設であり、2030年度の実証完了を見込んでいます。NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の支援を受けて、5万立方メートルの液化水素貯蔵タンクや海上荷役設備、水素液化設備などが整備される計画です。この施設が完成することで、日本国内の水素供給網が大きく前進することが期待されています。
ABB Ability™ System 800xA®の役割
ABBのSystem 800xAは、複雑なプロセスを一元で管理できる統合プラットフォームとしての機能を持ち、オペレーターはターミナル内部の運転状況をリアルタイムに監視することが可能です。これにより、オペレーターは水素の液化・貯蔵・出荷に至るまでのプロセスを安全かつ効率的に運営することができます。特に、SIL 3規格に準拠した安全装置が組み込まれたことで、ターミナルの運用はより一層安全性が高まります。
日本の水素社会実現に向けた重要なステップ
ABB日本ベーレーの代表取締役である三浦哲雄氏は、次のようにコメントしています。「日本の水素社会を実現するためには、信頼性の高いインフラが必要です。私たちは川崎LH2ターミナルの運用を支援することに、誇りを感じています。」このプロジェクトは、日本が掲げる低炭素エネルギーへの移行において中心的な役割を果たすことでしょう。
液化水素の重要性
液化水素は体積を大幅に圧縮できるため、長距離輸送のための理想的な形態とされます。これが実現すれば、国際的な水素サプライチェーンの構築が進むと同時に、より効率的なエネルギー供給体系の形成が期待されます。
過去の実績と今後の展望
ABB日本ベーレーは過去に、HySTRAによる液化水素サプライチェーンのパイロットプロジェクトでの実績を持っており、これを今回の大型プロジェクトへと発展させる意義があります。将来的にはさらに多くの国や地域での水素インフラ構築に貢献することを目指しています。
ABB全体としても、エネルギー効率と持続可能性を追求する企業であり、これからも新たな技術とソリューションを提供し続けていくでしょう。川崎LH2ターミナルの成功は、日本国内での水素社会実現のモデルケースともなり、他国への広がりも期待されます。