骨盤内がん治療法「NIPP」の新展望
静岡県駿東郡長泉町に本社を置くメドキュレーション株式会社が、2025年10月に行われる「ジャパン・ヘルスケアベンチャー・サミット2025(JHVS 2025)」に出展しました。このイベントは厚生労働省が主催し、医療系ベンチャーやアカデミアとの連携を促進するための重要な場となっています。今回はその出展内容やNIPP治療法についての詳細をお届けします。
NIPPとは何か?
NIPP(Negative-balance Isolated Pelvic Perfusion)は、細いカテーテルを使い、高濃度の抗がん剤を骨盤内のがんに特化して投与する治療法です。このアプローチによって、他の部位への影響を最小限に抑えながら、効果的にがん細胞に攻撃を仕掛けることが可能です。また、治療後には抗がん剤を体外に回収するため、副作用のリスクも軽減されるという特長があります。主に、子宮がん、直腸がん、膀胱がんに対して適用され、特に標準治療が困難な場合に活用が期待されています。
JHVS 2025での事業展開の紹介
出展内容は多岐にわたり、代表取締役の柴垣知広によるプレゼンテーションが特に注目を集めました。彼はNIPP専用の医療機器開発に関する計画を説明し、医療関係者や研究者、投資家から高い関心を受けました。プレゼンテーションでは、NIPPの臨床実績や保険適用に向けた現状、そして今後の事業展開について具体的な情報が提供されました。
展示ブースでは、動画やパネル展示を通じてNIPP治療法についての詳細が紹介され、来場者は実績や保険適用に向けた取り組みを直に確認できました。また、顧問の小野澤志郎医師も参加し、がん治療の選択肢としてNIPPの可能性を来場者に伝えました。
交流と新たな展望
さらに出展を通じて、国内外の医療業界関係者や投資家、大学の研究者との個別面談も行われました。これにより、NIPPの今後の事業展開に関する理解が深まり、相互の連携の可能性を探る良い機会となりました。多くの支持の声が寄せられ、NIPPへの関心が高まるとともに、これを機に新しい関係を築くことが期待されています。
今後の展リと柴垣代表のメッセージ
柴垣代表は、「JHVS 2025は、医療、産業、そして学術の壁を越えてNIPPの価値を広める重要な場となりました。私たちは新しい連携を築きつつ、社会実装に向けて大きな第一歩を踏み出しました。今後もパートナーシップを拡大し、基礎研究から治験の開始、さらには保険適用の実現に向けて着実に前進していきます。」と述べています。
まとめ
メドキュレーション株式会社が取り組むNIPPは、カテーテルを使った新たな治療法であり、その将来に期待が寄せられています。JHVS 2025での出展を機に、社会的意義がさらに広がり、多くの人々の治療選択肢を増やすことができるよう願っています。