世界の中心チューリッヒで『わさび栽培システム』が始動！欧州への展開に期待

株式会社NEXTAGEがスイスにてわさび栽培システムを導入

株式会社NEXTAGEは、スイスのチューリッヒを拠点に、心理的・文化的なニーズに応えるべく、日本のわさび栽培システムを導入するプロジェクトを始動しました。この取り組みは、ヨーロッパでは初めてとなる『真妻わさび』の本格的な商用栽培を目指すもので、和食需要の増加に応える形で実現しました。

スイス・チューリッヒにおける背景

チューリッヒはアルプスの麓に位置し、ミシュラン星付きの名店が多数集まる高級食文化の中心地として知られています。そこでのわさびの需要は高く、特に本物のわさびを求めるレストランが多いため、安定的な供給体制の確立が求められていました。これまで、多くのレストランは代替品に頼っていましたが、NEXTAGEが提供するわさび栽培システムの導入により、その供給の在り方が大きく変わる可能性があります。

プロジェクトの目的とフェーズ

プロジェクトは大きく三つのフェーズに分かれています。第一フェーズでは現地での栽培実証と最適化を行い、次のフェーズで葉茎や根茎のテストマーケティングを実施、そして最終的には生産量の拡大を目指します。チューリッヒの水質は硬水が主流であり、日本の生育環境とは異なるため、ミネラルバランスやpH値、EC値を詳細に調整する必要があります。NEXTAGEはこれを踏まえた上で、IoT制御技術や独自開発のAIモデルを用いて最適な栽培環境を整えていきます。

世界中の食文化への影響

今回のプロジェクトには、NEXTAGEの『Wasabi Sisters』と呼ばれる専門家チームが参画し、食品としての研究成果をもとに、他の食文化との融合も視野に入れたマーケティングを計画しています。そのため、高級レストランでのわさびの利用は寿司や和食に留まらず、現地の食文化との調和も期待されています。

スイスの食文化の中で育つ本わさびは、シェフたちの創造性を刺激し、新たなメニュー開発につながることは間違いありません。今回の導入が日本のわさび栽培技術を海外に持ち込む一歩となり、食文化の深化に寄与することが期待されます。

今後の展望

株式会社NEXTAGEは、このプロジェクトを通じて、わさびという日本独自の作物や栽培技術を異なる文化や環境に適応させる挑戦をしています。チューリッヒでの成功を足がかりに、今後はヨーロッパ全体へのわさび供給システムの構築を見据えています。高品質で持続可能な供給が実現すれば、欧州の食シーンに変革をもたらすモデルケースとなりえるでしょう。

代表者コメント

Suisabi GmbH CEOのアンドレアス・クルツ氏は、NEXTAGEのわさび栽培システムの導入により、新たな食文化の革命が起きると期待を寄せています。さらに、NEXTAGEの代表取締役、中村拓也氏も、このプロジェクトを通じて本物のわさびを世界に届けるための第一歩と捉え、今後の期待を寄せています。