放棄茶畑の再生
2026-05-25 13:57:30

放棄茶畑の再生と地域活性化を目指す新しい取り組み

放棄茶畑の再生と地域活性化を目指す新しい取り組み



静岡県牧之原市はその豊かな茶文化で知られている一方、近年、農業の担い手不足や農家の高齢化が影響し、放棄茶畑という社会問題が深刻化しています。この問題に立ち向かうため、牧之原市茶業振興協議会とクリエイティブブティック株式会社FACTは、2026年5月14日、農官民連携協定を締結しました。この協定の目的は、放棄茶畑を再生し、地域の茶産業を持続可能な形で次世代に繋げることです。

放棄茶畑の課題と解決策



牧之原市では、深蒸し茶やドリンク向け契約栽培、さらには「てん茶」栽培を推進し、国の補助金も利用しながら生産者への支援を行っています。この取り組みは、放棄茶畑の数を減らすだけでなく、地域全体の茶産業を元気にするためにも重要です。さらに、茶業の再生に向けて、地域の特性に合わせた代替作物の導入も進めています。たとえば、傾斜地では国産レモンブランド「波乗りレモン」の栽培が行われ、栽培面積が15ヘクタールにまで拡大しています。

Re茶畑プロジェクトの進展



「Re茶畑プロジェクト」は、約500坪の放棄茶畑を再生するため、茶農家や地域事業者との連携を進めています。特に、茶農家の大石直弘氏との協力のもと、1年間の作業を経て2026年には初めての新茶を収穫しました。このプロジェクトは、単に農業の再生にとどまらず、放棄茶畑の実情をSNSを通じて発信するなどして、社会的な認知度を高めています。

また、再生した茶葉を用いたクラフトジン「茶畑ジン」の開発なども行われ、都内のバーとコラボレーションして新たな魅力を発信しています。さらに東京農業大学の学生団体「Agroad」の参加もあり、プロジェクトの2号地での再生活動が進むなど、多様な形で地域全体が結束して取り組んでいます。

都市と産地をつなぐ



今後の展望として、Re茶畑プロジェクトは都市部の企業や生活者が放棄茶畑の再生に参加できる「放棄茶畑分譲モデル」の導入を計画しています。これにより地域の農家だけでなく、都市の人々も茶畑の文化的価値に触れることができ、共に育てていく新たな関係性を築くことを目指します。さらに南部都市部の企業との連携による「Re茶畑」お茶スタンドの展開も予定されており、再生茶葉の魅力を広げていく狙いがあります。

再生された茶畑がもたらす風景や、それにまつわる物語が、人々の心に響くことを願っています。今後もこの取り組みを通じて、多くの人が関わり、地域活性化が進んでいくことが期待されています。

牧之原市の未来への期待



牧之原市長の杉本基久雄氏は、協定締結式において「茶業を持続可能な形で未来につなげるためには、新しい視点と市場との接続が必要」と語っています。従来の方法に依存せず、多様な取り組みを進めることで、放棄茶畑の再生と新たな茶の販路開拓を実現していくことが重要です。今回の協定が、地域にとって新たなビジネスモデルとして展開されることを期待しています。地域全体が一致団結し、牧之原市の茶文化を次の世代に受け継ぐための第一歩として、この新しい取り組みが実を結ぶことを願っています。


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