深海の不思議を学ぶ次世代育成プロジェクト
2025年6月7日(土)、「深海研究スーパーキッズ育成プロジェクトin駿河湾」のキックオフイベント「第1回深海基礎講座」が行われました。日本財団の「海と日本プロジェクト」の一環として、静岡市のMaOI機構にて開催されたこの講座では、深海の魅力を学ぶために選ばれた10名の子どもたちが参加しました。これらの「深海スーパーキッズ」と呼ばれる子どもたちは、小学5年生から中学2年生までの各世代から集まりました。
このプロジェクトの目的は、次世代に向けて海の重要性を理解し、その魅力を伝えることです。講座では、沼津工業高等専門学校の大津孝佳先生が講師を務め、駿河湾の生態系や深海に生息する生物の不思議について解説しました。参加者たちは、海に関する新たな知識を得ると共に、深海の神秘に興味を抱くことができました。
深海の不思議を理解する
参加者は、おそろいのTシャツを着用し、130分以上にわたるプログラムに真剣に取り組みました。講義の中で子どもたちは、「深海魚の好きな種類は?」「将来どんな仕事がしたい?」といった質問を交わしながら、意見を発表し、ディスカッションを行いました。また、深海に生息するグソクムシをスケッチし、発明理論の「TRIZ」を用いて自分の過去、現在、未来について付箋に書き出すアクティビティにも挑戦しました。
戦略的なグループ討議を通じて、未来に対する思いや夢を語る姿は、未来を担う世代の可能性を感じさせるものでした。
今後の活動予定
次回のプログラムでは、沼津港深海水族館の訪問が予定されており、参加者たちは実際の深海生物を目の前にし、さらに深い理解を得ることができるでしょう。今回の講座を受けて、参加者たちは一層の期待感を持ちながら次回を楽しみにしています。
活動を支える団体
このプロジェクトを推進する一般社団法人海洋文化・研究拠点化推進協議会は、駿河湾周辺での港湾計画や海洋文化の発展を目指しています。地元自治体や企業と共に、海に関連する国際研究拠点の設立にも取り組んでいます。
さらに、日本財団「海と日本プロジェクト」は、全国の人々が「海について考える大切さ」を実感し、未来に向けたアクションを起こすことを目的に活動しています。子どもたちに限らず、広く海の環境問題を市民が理解し、自分ごととして捉える機会を提供しています。
このように「深海研究スーパーキッズ育成プロジェクト」は、次世代の育成のみならず、地域社会全体の海への関心を高め、持続可能な未来へ向かって大切な一歩を踏み出しています。これからも活動を通じて深海の魅力が多くの人に伝わっていくことを期待しています。