深海探検!焼津の漁師とともに体験した海の冒険
2025年7月5日と6日、焼津で「深海研究スーパーキッズ育成プロジェクト」が開催されました。このプロジェクトでは、深海魚漁師として名高い長谷川親子が深海漁体験を提供し、沼津工業高等専門学校の学生たちによる深海撮影プログラムが実施されました。これは次世代に美しい海を引き継ぐための一環として、日本財団「海と日本プロジェクト」の活動の一部でもあります。
深海漁の体験
イベントでは一般社団法人海洋文化・研究拠点化推進協議会の協力を得て、参加者たちは長谷川久志さん・一孝さん親子の漁船「長兼丸」に乗り込み、深海漁に挑戦しました。日本一深い駿河湾の深海で、タロウザメやヨロイザメ、ヘラツノザメ、ユメザメなど様々なサメと出会いました。漁船から帰港後は、長谷川さんが深海ザメの解体ショーを行い、その手際の良さに子供たちも驚きを隠せませんでした。深海ザメが持つ特徴や、それらの生物がどのように環境に適応しているかの説明もあり、実際に魚を見ながら学ぶ貴重な体験となりました。解体されたサメや、オオグソクムシなども持ち帰り、子供たちは次の活動に向けて興奮を隠せません。
沼津高専の深海撮影
漁体験の際、沼津工業高等専門学校の深海プロジェクトチームも長兼丸に同行し、深海にカメラを設置して撮影を行いました。参加者たちはその映像を見ることができ、特に珍しいカニが映り込んでいたことが話題になりました。また、今年は海底で漬物を漬け、陸上で作ったものとの食べ比べをする実験も行い、海底の漬物がいかに味が深く染み込むかを体感しました。
深海生物の魅力
その後、長谷川久志さんによる深海生物講座も行われ、親しみやすい語り口で数多くの深海生物や新種の話をしてくれました。実際に深海生物を間近で観察できる機会は非常に貴重で、参加者たちは感動し、新たな発見が盛りだくさんでした。深海の謎はまだまだ多く残っており、今後の活動がますます楽しみです。
プロジェクトの背景
このプロジェクトは、海に関する知識を深め、未来に海を引き継ぐための重要な取り組みです。一般社団法人海洋文化・研究拠点化推進協議会では、地域の港湾計画や海洋文化都市計画を支援し、海洋における国際研究拠点化を進めることを目的としています。若い世代が海と触れ合い、その大切さを理解することで、将来の海洋環境保護活動につながることを期待されています。
この体験を通じて、参加者たちはただの漁師体験を超えて、深海の魅力やその重要性について深く考えるようになりました。地域の未来を支えるために、今後もこうした取り組みが続けられることが望まれます。