JTB×熱海市が語る網代地区の新たな可能性と地域資源活用法

JTB×熱海市のトークセッション

静岡県熱海市と株式会社JTBが共同で進める『意外と熱海 for Biz』の一環として、網代地区の地域資源に焦点を当てたトークセッションが開催されました。このイベントは、2025年11月13日、東京都・虎ノ門のCIC Tokyoで行われ、多くの方が参加しました。

網代の魅力とは？

網代地区は、熱海市の南東部にあり、海の幸が豊富な漁師町として知られています。近年は干物の名産地としての認識が強いですが、地域資源の有用性にも注目が集まっています。このトークセッションでは、網代地区の魅力と課題、さらには新しいコミュニティの形成について話し合われました。

登壇者たちは、網代地区の持つ高いポテンシャルを参加者に伝えました。

人とのつながりの重要性

網代の特徴は、なんといっても「人」の魅力です。小規模な町ならではの密接な関係性があり、そのため結束力が強くなります。特に、廃校をリノベーションしたコミュニティの拠点「AJIRO MUSUBI」は、人々をつなぐ重要なハブとなっています。参加者同士のつながりが生まれることで、地域全体の活性化が期待されています。

不動産の高いポテンシャル

網代地域は、不動産市場においても注目されています。熱海中心部に比べてまだアクセスしやすい価格で空き家も多く存在します。国道135号沿いに位置するこの地域は、全国的に見ても条件が整っており、認知度が向上すれば人が集まる地域としての可能性があります。

ゼロイチが実現できる街

網代はまさに自分の夢や希望を実現できる街です。すでに多くの人たちが新たなビジネスを立ち上げたり、空き家をリノベーションしたりする動きが見られます。トークセッションの中で、地元の山﨑氏が語ったように、地域の事情やニーズに応じた新しい価値の創出が進められています。

セッションの内容

イベントでは、熱海市観光経済課の三ツ井氏とJTBの吉田氏が挨拶をし、開催趣旨を説明しました。"事業を通じて新しい人の流れを生む"ことが目的で、官民連携が鍵とされています。網代地区の現状を踏まえた上で、今後の取り組みが重要であるとの意見が交わされました。

トークセッションには、一般社団法人あじろ家守舎の山﨑明洋氏と、AJIRO LIFE株式会社の白木智洋氏が登壇し、地域への愛着とビジネスへの思いを語りました。特に山崎氏は、自身がUターンしたときの中で感じた町の衰退や人の少なさについての思いを語ります。寂しさを感じ、彼自身の行動が町の活性化につながればと考えたといいます。

「AJIRO MUSUBI」の設立は、その一環です。このコミュニティスペースは、カフェやマルシェの開催ができる場所であり、人が集まりやすい環境を提供しています。今後、地域のニーズに応じた新しい拠点が必要です。

不動産活用の新たな動き

白木氏は、不動産の視点から網代地域に秘めた可能性について語りました。網代では、空き家に関連する問題も多く、地域の資源を最大限に活用することが求められています。地元の課題を解決するために、エリアに住む人々との強い結びつきが求められています。

「AJIRO LIFE株式会社」では、空き家をリノベーションして宿泊施設の再生を進め、「分散型ホテル」の構想を進めるなど、新たなビジネスモデルを試みています。これは、地元の歴史や文化を尊重し、地域の文脈を生かした活動です。

漁業との連携

網代地区は漁業も重要な産業ですが、過去の経験から防潮堤での釣りが禁止され、地域の漁業が縮小傾向にありました。しかし、その改善を目指して山﨑氏は地域の漁業関係者とも連携し、釣り場の開放へ向けた取り組みを進めています。

このような取り組みは、漁業観光として地域を活性化し、繰り返しの利用を促すものです。これにより、新しい観光資源が生まれ、訪れる人々に新たな体験を提供できるようになります。

二拠点生活の可能性

網代はまた、都心からのアクセスも良好で、二拠点生活を希望する方にも最適な場所です。自然に囲まれた環境でありながら、通勤にも便利な地点という点は大きな魅力です。移住者たちが地域に溶け込み、地元の人々との交流が進めば、地域全体の魅力がさらに増すでしょう。

まとめ

今回のトークセッションは、熱海市の新たな人の流れを生む取り組みと網代地区の地域資源を最大限に活用する可能性を示す重要な場となりました。網代は、"ゼロイチを生み出す"ことができる町として、今後の発展が期待されています。次回、熱海に関するイベントが1月下旬にも開催予定です。詳しい情報はプレスリリースにてお知らせしますので、ぜひ注目してください。