海士町に誕生する「GodSpirits」
2024年6月、島根県隠岐郡海士町に新たなクラフトジン蒸留所「Whiskey&Co. 第2号蒸留所」が開業予定です。この新たな蒸留所が製造するのは、隠岐の特産を生かしたクラフトジン「GodSpirits」です。
「Whiskey&Co.」は、バーボンスタイルウイスキーを根幹にした製造・販売を行い、地域の活性化を目指す企業です。代表取締役の大森章平氏は、唯一無二のプロダクトを仲間と共に作り出すことを企業理念に掲げています。静岡県三島市の「Distillery Water Dragon」から培った製造技術を元に、独自のジャパニーズバーボンスタイルウイスキーの製造に挑みます。
海士町の自然の恵みを利用
「GodSpirits」は、海士町の豊かな自然の恵みを最大限に活かして作られています。特に注目すべきは、隠岐名産の「ふくぎ」として知られるクロモジがキーボタニカルとして使用されている点です。さらに、地元産の「崎みかん」や、隠岐名産の海藻「アラメ」、塩の製造過程で出る「にがり」も加えられています。
このジンは、柔らかいグリーンの香りとともに、クロモジの風味とみかんの柑橘感が心地よく広がります。最後にほんのりと甘さが残るフィニッシュは、まさに隠岐からの贈り物です。
神話に息づく隠岐島の魅力
隠岐島と言えば、古事記に表記される神々の島として有名です。その歴史は、イザナギとイザナミの国生み神話にまで遡ります。この神話に描かれた二人が生んだ島の一つが、現在の隠岐諸島です。海士町が位置する中ノ島の壮大なカルデラ地形は、他の地域とは異なる独自の景観を作り出しています。
「GodSpirits」のラベルデザインは、こうした隠岐島の神秘的な姿からインスパイアを受けて作成されました。特に、Chick Coreaの名盤「Return to Forever」から着想を得たということで、ラベルには海中を漂う龍の姿が描かれており、これが「永遠回帰」というテーマを表現しています。
商品詳細と販売について
「GodSpirits」は、700mlボトルで提供され、アルコール度数は46%です。販売価格は5,500円(税別)で、2025年6月25日からの販売を予定しています。販売は、Whiskey&Co.およびAMA Whiskey&Co.株式会社が行い、公式サイトでの予約販売も行う予定です。
「GodSpirits」は、サステナブルでユニークなクラフトジンを追求する「Whiskey&Co.」の新たな試みとして、注目が集まっています。島根の地域資源を使ったこのジンには、地域との結びつきを強める力が秘められています。皆様も、この新たなクラフトジンのリリースを楽しみに待ちましょう!
新たな交流の場所
2026年春には、蒸留所内に地域の人々、観光客が集えるコミュニティスペース(CAFE & BAR)が設けられる予定です。ここでは、交流の機会が提供され、ワークショップやイベントを通じて、観光と地元の魅力を広めることを目的としています。また、ブロックチェーン技術を使った新しいコミュニティプラットフォーム「FiNANCiE」も展開予定で、地域との絆を深める新たな手法を提供していくそうです。
隠岐の恵みを用いた「GodSpirits」には、地域の文化や風土が凝縮されています。新たな蒸留所が開くことで、未来の隠岐を感じながら楽しむことができる、このクラフトジンの魅力をぜひ体験してみてください。