自治体防災の新たな現実に迫る
近年、災害の頻発化が問題視される中、自治体の防災業務の現状が浮き彫りになっています。セーフィー株式会社が実施した実態調査によれば、309名の自治体職員の間で「人員不足」が最も大きな防災における壁となっていることが明らかになりました。この課題解決の手法として注目されているのが「ウェアラブルカメラ」です。
調査背景
政府はこれまでに防災庁設置に向けた動きを強化しており、事前防災の重要性が高まっています。その中で、職員の意識と実際の準備体制のギャップがどう現れているのか、本調査はその実態を検証するために行われました。
理想と現実のギャップ
調査では、自治体職員の85.1%が「事前防災を重要視している」と答えた一方で、その対応が「十分にできている」と感じている人はわずか8.7%にすぎません。このことが示すのは、意識の高まりに反して現実には多くの課題が残っているということです。また、「防災対策を進める上での最大の障壁」として41.5%が「人員数や体制の不足」を挙げ、その深刻さが伺えます。
予算不足以上の人員不足
通常、予算が最大の障壁として挙げられることが多い防災業務ですが、本調査では「人員不足」が52.2%と、予算不足(44.6%)を上回る結果となりました。このデータは、自治体における防災体制がいかに限界に達しているのかを示しています。
ウェアラブルカメラの導入期待
防災現場での人員不足の問題を解消するためのソリューションとして、ウェアラブルカメラの導入が注目されています。調査によれば、今後実施したい対策として「ウェアラブルカメラの導入」が29.8%と、多くの職員が新しい手段に期待を寄せています。これにより、現場の職員が移動しながら映像を共有し、広範囲の状況を把握することが可能になります。
専門家の意見
内閣官房防災庁設置準備室の箕打正人氏は、「南海トラフ地震などの大規模自然災害に備え、徹底した事前防災を進めている」とコメントしています。彼はまた、カメラ映像の活用を含む「防災DXの推進」が重要であるとも言及しました。
まとめ
自治体の防災業務における人員不足は、現場の多くの職員がその限界を感じている実態を浮き彫りにしています。防災庁設置に向けた対策が講じられる中、ウェアラブルカメラの導入が新たな光明として期待されています。これからの防災現場において、どのように技術が活用されていくのか、引き続き注目が集まります。