歴史と温泉が融合する「なまこ壁の宿『雑忠』」の魅力
静岡県下田市に位置する「なまこ壁の家・雑忠」が、宿泊施設として新たに生まれ変わる。この築170年以上の歴史的建築物は、合同会社いとへんの手によって、2023年9月21日に『源泉掛け流し なまこ壁の宿「雑忠」』としてオープンする。
1. 歴史的建物の魅力
「雑忠」は下田で最も大きななまこ壁を持ち、下田登録まち遺産第1号に認定されている文化財である。この建物のオーナーである鈴木家は、江戸時代から続く一族であり、歴史的な商業活動や地域貢献に大きく関わってきた。今回の宿泊施設は、鈴木家の17代目の意向で、過去には一族だけが使用していたこの家を広く地域に活用していくことを目的としている。
2. 宿泊施設の特長
宿泊施設としての「雑忠」には、和の空間を存分に感じられる客室が用意されている。奥座敷と離れの2つのセクションがあり、それぞれ最大で12人まで宿泊が可能だ。特に離れは、戦前に衆議院議員を務めていた当主が手掛けた迎賓館であり、伝統的な障子や欄間の作りが随所に見られ、贅沢な和の雰囲気を楽しむことができる。
3. 温泉体験
この宿泊施設の目玉は、なんといっても温泉。中庭を抜けた共用浴室には源泉かけ流しの温泉が用意されており、広々とした家庭向けの浴槽で家族全員が楽しめる。無色透明で、肌に優しい単純泉は赤ちゃんから高齢者まで、誰もが安心して入浴できるのが魅力だ。
4. 地域の魅力を発見
オーナーは宿泊者に対して、下田市内の飲食店や地元の食材を使ったお店を積極的に案内することに力を入れている。また、和装でのプロカメラマンによる撮影会や、地元の寿司店との出張寿司サービスなど、地域の多彩な体験を提供するオプションも用意されている。これにより、宿泊者は「雑忠」を起点として下田市の魅力を存分に堪能することができるだろう。
5. オープニングイベント
9月21日のオープン当日には、13時から下田市長やオーナー一族の代表者が出席するオープニングセレモニーが行われ、その後には誰でも参加可能な内覧会が開催される。来場者には記念品も提供される予定で、地元のコーヒースタンド「アノヒノコーヒー」も出店するという。
6. 基本情報
- - 所在地: 静岡県下田市一丁目9-15(伊豆急下田駅から徒歩5分)
- - 客室: 奥座敷、離れ(各定員6人)
- - 共用設備: 浴場(源泉かけ流し)、キッチン
- - 公式サイト: 源泉掛け流し なまこ壁の宿「雑忠」(リニューアル予定)
「源泉掛け流し なまこ壁の宿『雑忠』」は、歴史と温泉、そして地域文化を体験する新しい宿泊体験を提供する。下田市を訪れる際の新たな魅力として、ぜひこの宿を訪れてみてはいかがだろうか。