静岡県焼津市の老舗蒲鉾メーカー、株式会社サス大酒平が第76回全国蒲鉾品評会で名誉ある農林水産大臣賞を受賞しました。この受賞は、全国から700点以上の作品が集まる中での栄誉であり、確かな品質と伝統を誇る証です。
全国蒲鉾品評会とは
全国蒲鉾品評会は、1947年から続く日本かまぼこ協会主催のイベントで、年々注目を集めています。農林水産省が後援するこの品評会は、蒲鉾をはじめとした水産加工品の品質向上を目的としており、参加企業は毎年200から250社に上ります。審査は、見た目や食感、風味という三つの要素によって行われ、農林水産大臣賞はごく限られた数の製品にのみ授与されます。
受賞作「湊(みなと)」の特徴
今回受賞した「湊(みなと)」は、業者の間でも極めて高評価を得ている蒲鉾です。この製品は、伝統的な石臼製法を使用し、優れた品質を維持しつつ、上品な味わいを実現しています。
主な材料として選ばれているのは、白身魚の「グチ」です。この魚は、弾力と風味の点でも抜群で、石臼を使うことで魚本来の旨みを最大限に引き出しています。また、これによりテクスチャーも滑らかで、口の中での食感が楽しめる仕上がりとなっています。
「湊」の名には、焼津という港町から多くの人々に美味しい蒲鉾を届けたいとの願いが込められており、さらに先代が名付けた「港小町」へのオマージュでもあります。
職人技が生み出した逸品
製造を手掛けたのは四代目の清水邦浩氏です。彼は、蒲鉾作りに際して、摺り時間や原材料の投入タイミング、温度設定などの全てを細かく調整しました。試行錯誤の末にたどり着いたのは、弾力としなやかさが共存する、まさに“食の芸術品”と呼べる蒲鉾です。
受賞の意義
近年、サス大酒平は原材料や物流コストの高騰に直面し、厳しい経営環境にあります。その中で、卸売中心の低単価モデルから、付加価値の高い消費者向けビジネスへの転換が必要だと認識していました。今回の受賞は、そんな中での新たな一歩であり、ブランドの再定義と共に新しい顧客との接点を築く機会ともなります。焼津から発信する高品質の蒲鉾を、日本全国、さらには海外へも届けることを目指しています。
会社情報
株式会社サス大酒平は1920年に創業し、長い歴史を持つ信頼のある企業です。所在地は静岡県焼津市本町5丁目12-7にあり、全国のスーパーや専門店、外食産業に製品を供給しています。公式サイトやSNSを通じて、その魅力を多くの人に伝えていくことでしょう。これからも焼津の美味しい蒲鉾文化を発信し続けるサス大酒平の活躍に注目です。