新たなアートの風景:三島のウイスキー蒸留所に壁画が誕生
静岡県の三島市で、斬新な発想から生まれた壁画プロジェクトが進行中です。このプロジェクトは、株式会社OVER ALLsとWhiskey&Co.株式会社のコラボレーションによって実現しました。
壁画制作の背後にある想い
このプロジェクトは、OVER ALLsがWhiskey&Co.からウイスキーのオーナー権を受け取るという、つまり物々交換の形で実施されています。資本を介さず、価値ある物同士を直接交換するという試みから、アートとウイスキーが新しい関係性を築いています。
OVER ALLsはこれまでに、“Beautiful Noise(美しいノイズ)”というテーマのもと、街に新しい視点を持ち込むアート制作を行ってきました。これが彼らの目指す社会との対話です。今回の壁画企画では、アートそのものに加え、物々交換という形式そのものも日常の当たり前を問い直す挑戦とされています。
壁画の詳細
このプロジェクトでは、三島市内の倉庫に4面の壁画が描かれています。
1. 倉庫外壁の大作
- - 場所:静岡県三島市長伏155-14
- - サイズ:倉庫外壁 H7.2m×W17.7m / 内壁文字面 H5m×W11.7m
この作品は、ウイスキーの熟成過程での「天使の分け前」という文化からインスパイアを受けて描かれました。また、Whiskey&Co.の前回の壁画にも音楽へのオマージュが込められています。
2. ジン「Teen Spirits」のパッケージをテーマにした作品
- - 場所:静岡県三島市大社町6-1
- - サイズ:倉庫外壁 H5.5m×W6m
この作品は、元々OVER ALLsのオフィスに描かれていたもので、Whiskey&Co.の倉庫に再び描き直される形となりました。アートが持つ力を再確認できる素晴らしい機会です。
OVER ALLsのビジョン
OVER ALLsは「壁画の力で人々を表現者に変える」という理念のもと、全国各地で様々な作品を手がけています。依頼者の背景や想いを深く感じ取り、それをアートとして具現化するプロセスを大切にしています。実績としてはスポーツ界のアイコンたちを描く壁画や、福島県双葉町の再生を象徴する作品など、多岐にわたります。
まとめ
このプロジェクトは、単にアートを楽しむだけでなく、アートとウイスキー、さらには地域コミュニティとの関係性を深める新しい試みです。三島市を訪れた際には、ぜひこのユニークな壁画を観に行ってみてはいかがでしょうか。これは未来のアートと産業がどのように交わるのか、を考える良い機会にもなるでしょう。アートの新しい形として、物々交換の可能性を感じさせる素敵なプロジェクトです。