新たな海の安全を担う「UMIGO 救助信号」
2023年12月3日、静岡県下田市で、株式会社ウミゴー(本社:静岡県西伊豆町)と伊豆漁業協同組合下田支所が共同で、「UMIGO 救助信号」の公開実験を実施し、その機能が無事に確認されました。この新しい安全管理ソリューションは、落水などの緊急事態において、周囲の人々に迅速かつ正確に救助を求めることを可能にします。
釣り文化と安全の課題
釣りは多くの人に愛されるレジャーですが、堤防などからの落水は命に関わる危険な事故を引き起こす可能性があります。特に、落水者が自力で戻れない状況では、迅速な救助が求められます。従来の安全対策、例えば「柵や監視員の設置」はコストがかさみ、事業運営を難しくさせる要因ともなっています。そこでウミゴーは、安全性とコストの両立を図るべく、「UMIGO 救助信号」を開発しました。
UMIGO 救助信号の仕組み
このシステムは、利用者がスマートフォンアプリ内の「救助信号を発信」ボタンをタップすることで、瞬時に運営管理者やエリア内の他の利用者に救助要請を送信します。信号発信後は、位置情報がリアルタイムで更新され、受信者はその情報をもとに迅速に救助活動を行うことができます。
シンプルな設計
スマートフォンを用いたシンプルな操作性も本システムの魅力です。特別な設備がなくても、誰でも容易に救助信号を発信できることで、地域の人々の「共助」が促進されます。このように、UMIGO救助信号は新しい海の安全のスタンダードとなり得るのです。
公開実験の実施
伊豆漁業協同組合下田支所の協力のもと下田港で行われた実証実験では、落水した利用者を救助するシナリオに基づいて、機能の有効性が確認されました。
伊豆漁業協同組合の中川氏は、「位置情報を共有できるこの仕組みは非常に有効だ。波や風が強い場合でも救助活動がスムーズに行えると感じた」とコメントしています。さらに、下田支所長の津曲氏は、「操作は非常にシンプルで使いやすい」とその効果を高く評価しました。
UMIGO救助信号の導入背景
この救助信号は、釣りだけでなく様々な海業活動においても利用されることが期待されています。特に、ライフジャケットを着用した上でのスマートフォンを活用することが前提条件とされていますが、落水時に気絶したり、スマートフォンが水没するといった状況では信号を発信できないリスクもあります。
それでも、この新システムは、特に落水救助活動の際に大きな強みを持ち、地域社会の安全性を高めるための重要な手段になることでしょう。
未来に向けて
ウミゴーは、UMIGO救助信号を通じて、地域振興や海業振興の一助となることを目指しています。海での楽しい時間をより安全に、安心して楽しむためには、地域の人々の協力と共助が不可欠です。この新しいシステムを通じて、地域の連携が一層深まることを期待しています。
会社概要
株式会社ウミゴーは、地域かもに根ざした海業発展に貢献するスタートアップ企業です。デジタルとデザインの力で地域の課題を解決し、持続可能な海業の実現を目指しています。今後もUMIGOアプリを通じて、釣り利用以外の新たな海業サービスの提供を進めていく予定です。
詳細情報
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