浜松市の家系図返礼品の新しい挑戦
静岡県浜松市は、この秋から全国的にも珍しい「ふるさと納税」を活用し、本格的な家系図を返礼品として提供し始めます。家系図の提供を手がけるのは、株式会社みそら。代表取締役の塩崎明子さんが展開するこの試みは、特に興味深いポイントが多いです。本格的な家系図がふるさと納税の返礼品となるのは、他の地域でも珍しく、注目を集めています。実際、本格的な家系図がふるさと納税で提供されるのは、京都や福井を除けば、静岡が初めて。
家系図の重要性を再認識
例えば、江戸時代後期まで遡れる戸籍が保存されていることをご存知でしたか。そのため、家系図を作成することへの関心が高まってきています。家系図を通じて、256名や2048名、さらに遡ることで数億人の先祖に思いを馳せることができるのです。しかし、この戸籍も長い間保存されるものでなく、保存期限が切れれば取得が難しくなる可能性もあるとのこと。2036年以降には、順次廃棄が進む可能性もあります。今、家系図を作成することが、家族の歴史を守る大切な行動として捉えられています。
家系図は家族の絆を深める
最近、コロナ禍により親族間のつながりが薄れている中で、家系図が新たな会話のきっかけになっていることも注目すべき点です。多くの家庭が「家系図を通じて家族の会話が増えた」という声を寄せており、将来への懸け橋としての役割も果たしています。このような背景から、みそら社は『家系図綿紬製本ファイル』や『家名・家紋入り桐箱』の販売を行い、家系図作りを身近なものにしようとしています。
新たなふるさと納税返礼品
浜松市のふるさと納税として提供される家系図は、伝統工芸「遠州織物」を利用した製本ファイルが特徴です。この自然素材のぬくもりが、「家族の思い」をしっかりと後世に伝えると評判です。寄付額が128万円という高価格ながら、業界初の試みであることから、どれほどの人々が関心を寄せるか期待が集まります。
家族歴史の継承
自分のルーツを知ることが、家族の歴史を深く理解し、さらには次代への大きな贈り物となります。少子化が進行し、さらには核家族化が進む中で、家族や先祖の記録が失われてしまう危険性もあるため、今こそしっかりとした家系図を作成し、未来へつなげることが求められています。
この新しい試みが、全国の人々にとっての家系図作りのきっかけとなり、家族の歴史を語り、尊重する文化が育まれることを願っています。