静岡県民の暮らしに潜む“内向き化”の実態
株式会社橋本組が実施した「住まいと暮らしに関する意識調査」では、静岡県内の20~75歳の男女500名から得られたデータをもとに、県民の暮らしの現状が明らかになりました。調査結果は意外性があり、静岡らしいとされてきた生活スタイルとは対照的な「内向きな暮らし」の実態が見えてきました。具体的には、三つのポイントに分けられます。
1. 庭の存在意義の低下
不思議なことに、71.2%の静岡県民が庭や屋外スペースを持っていますが、そのうちの36.6%が「活用できていない」「まったく使っていない」と回答しています。バーベキューを楽しむ県民がどうなのかというと、年に数回以上実施しているのはたったの15.8%。61.2%が一度も行ったことがないと回答しており、庭が「あるだけ」という状態が多いのです。この背景には「準備や片付けが面倒」や「近所への気兼ね」といった理由が挙げられます。
2. 外干しをしない理由
静岡の温暖な気候にも関わらず、洗濯スタイルは変化しています。実際、外に干すことが大多数ではなく、55.2%が「室内干しや乾燥機を使う」と回答。外に干さない理由には、「花粉が気になる」や「虫が嫌」といった健康や安全面が多く挙げられています。このことからも、静岡の快適な気候を生かさない日常が浮かび上がります。
3. 来客の減少
更に興味深い点は、90%以上の静岡県民が「自宅に人を招かない」状況です。ほとんど来客がないと答えたのは49.2%、まったくないと言ったのは21.2%にも上ります。家族や自分を中心にした「内向きの空間」が浸透しているようです。しかしながら、43.4%がゲストスペースがあった方がいいと考えているというのも事実で、日常では使わないが、いざという時のためにスペースが必要だと考える複雑な心理が現れています。
総括:進化する静岡の家づくり
これらの調査結果を受けて、橋本組は静岡のライフスタイルに合わせた住宅開発を行っています。庭を有効に使えない家庭には「毎日使える外の居場所」という提案をし、洗濯についても「洗濯ストレスゼロ」のプランを考案。さらに、災害時や夏の暑さからの安心を提供する標準化を進めるなど、静岡の住まいに関するニーズに寄り添った価値ある住まいを目指しています。
この調査により、古き良き静岡の「外向きな理想」から現実に基づいた「内向きの安心」への移行が明確になりました。静岡は今、家族やプライバシーを重視しながら、新しい生活スタイルを模索していると言えるでしょう。私たちもこの変化を見逃さず、多角的に考える必要があるかもしれません。今後の静岡の暮らし方には、どのような進展があるのか、ますます注目される時代です。