3D-SUITEのPMI機能
2025-09-17 16:17:58

エリジオンの3D-SUITEが実現するPMIチェック機能の革新

エリジオンの3D-SUITEが実現するPMIチェック機能の革新



株式会社エリジオンが開発した「3D-SUITE」は、3D CADデータに加えられた製品製造情報(PMI)の整合性を自動で確認できる新機能を搭載しました。2025年9月17日にリリースされるこの機能は、製造業におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進において、大きな役割を果たすことが期待されています。

3D正とは?



まず、製造業で注目されている「3D正」について説明します。3D正とは、設計から製造、部品の調達、製品の販売といったプロセス全体で、関係する各部署が3D CADデータを中心に連携し、業務を効率よく行うための取り組みです。欧米では「MBD(Model Based Definition)」という名で知られ、すでに多くの企業で導入されています。

3D正の実現には、3D CADデータで定義された製品形状だけでなく、そこに付加されたPMIも重要です。PMIは設計の詳細や仕様を示す情報であり、これが正確に理解・共有されることで、業務プロセスが円滑に進むのです。しかし、設計者の不注意や設計変更の影響で、PMIの整合性が損なわれてしまうことが多々あります。この問題に対処するために、エリジオンはPMI Checkerという自動検証ツールを開発しました。

PMI Checkerの特徴



PMI Checkerは、従来のチェック方法に代わる新たな選択肢として、データ品質を向上させるために作られています。このツールは、国際標準化機構ISOや米国機械学会ASMEの規格に即して、約30項目にわたるPMIの検証を行います。具体的には、PMIの整合性が維持されているかをチェックし、問題があればそれを指摘します。

さらに、PMI CheckerはあらゆるCADデータ形式に対応しており、検証結果は3D PDFや専用ビューアーに出力可能です。この機能により、CADシステムでの目視チェックと組み合わせることで、より高精度なデータの確認が実現できます。

3D-SUITEの最新機能



今回のバージョンEX11.0では、PMI変換に対応するCADシステムとデータ形式がさらに拡充されます。新たにCreoや3DEXPERIENCEなどが入力および出力に対応し、これにより多様なCADソフトウェア間でのデータの整合性が保たれやすくなります。

また、PMIがセマンティックな情報として正確に変換されるため、元の意味が失われることがありません。この高度なデータ処理により、真の3D正が地固められるのです。

他の新機能と改善点



さらに、3D-SUITEのDFA(Design for Assembly)機能が新たに追加されることにより、アセンブリーの組付性・分解性を検証することも可能になります。従来は目視で行うしかなかった検証が、誰でも手軽に高精度に行えるようになり、後工程のコストを削減することに繋がります。

加えて、HTML形式のレポートでは、異なる不具合を一つの問題としてまとめて確認できるなど、コミュニケーションの効率化も図られています。この機能強化により、関係者間の情報共有がより円滑になります。

まとめ



エリジオンの「3D-SUITE」は、製品製造情報のチェックをより効率的に行うための強力なツールとして進化しています。新機能PMI Checkerを活用することで、製造業のDX推進を加速し、業務の効率化に寄与することが期待されます。これからも3D-SUITEは、製造業における革新を支え続けるでしょう。


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