「こども食堂」が防災の力を発揮する時
15年前の教訓を未来へつなげる
東日本大震災から15年がたち、私たちの社会はあの日の痛みを忘れずにいます。震災後、さまざまな支援の形が生まれ、地域コミュニティーの重要性が再認識されました。そんな中で「こども食堂」の存在が注目されています。子どもたちの居場所を提供するこの場所が、災害時にも地域の力を発揮できる防災拠点として機能することを目指すのが、認定NPO法人全国こども食堂支援センター「むすびえ」の取り組みです。
防災ワークショップの開催
むすびえは2019年から「こども食堂防災拠点化プロジェクト」を立ち上げ、現在も実施を続けています。このプロジェクトの一環として、2026年初春に南海トラフ地震を想定した防災ワークショップを実施します。このワークショップは、三重、愛知、静岡の東海地域で行われ、各地のこども食堂を支援する団体や運営者が集まり、地域のための意識を高めます。
ワークショップ内容の詳細
ワークショップでは、こども食堂と防災の重要性、災害の種類、また具体的な備えについて学びます。参加者は、こども食堂を通じて得た知見を基に、地域の人々と連携し助け合う力を養うことが求められています。過去の能登半島地震の経験を生かし、実際の対応訓練も行う予定です。参加対象となる人々には、地域の子どもたちの居場所に関わる方々や、福祉、行政関係者が含まれます。
こども食堂の役割
「こども食堂」は、地域での交流の場として多世代が集まり、子どもたちが安心して過ごせる場所でもあります。現在、全国的に約12,600か所が存在し、孤立や貧困といった社会問題の解決にも寄与しています。それに加え、災害時には地元住民にとっての避難所ともなり得る重要な役割を担っています。
むすびえの目指す未来
むすびえの活動は、「誰も取りこぼさない社会」の実現に向けています。地域ネットワーク団体との緊密な連携を通じて、防災マニュアルの発行やオンラインの防災座談会の開催など、多面的なアプローチで支援を行っています。2024年度には、延べ3,914団体に約6.9億円の助成を行うなど、その活動は広がりを見せています。
これからも続く取り組み
こども食堂が未来の安全・安心な社会の一翼を担えるよう、私たちもその様子を注視し、情報発信していく必要があります。地域の力を生かしたこのプロジェクトが、多くの人に知れ渡り、参加者が増えることを期待しています。ワークショップに参加する方々は、ぜひその体験を地域に持ち帰り、更なるネットワークづくりに貢献してほしいと願います。
この取り組みを通じて、多くの人々が防災意識を高め、地域での共助が促進されることを願っています。