新たなマネジメント観の必要性
近年、企業のマネジメントに対する認識が劇的に変化しています。「マネジメントは管理職の仕事」という昔ながらの考え方が限界を迎え、職場におけるマネジメントの新たな在り方が求められています。静岡県浜松市に本社を置く株式会社NOKIOOが実施した全国調査によると、約80%の人が「全員マネジメント」という新しい概念の必要性を強く感じていることが明らかになりました。
調査の背景
この調査は、職場が抱えるマネジメントの課題を解決すべく行われました。伝統的な上司主導のマネジメントがもたらす過度な負担は人材流出を招き、リーダー不足をも引き起こしています。NOKIOOが提唱する「全員マネジメント」は、全てのメンバーが自らの役割を自覚し、自発的にチームを動かすことを目指しています。この新たな考え方は、ただの流行ではなく、実践的なアプローチとして組織に浸透することが期待されています。
調査の概要
2025年5月、NOKIOOは全国の会社員を対象に、日常的なマネジメント行動についての調査を実施しました。調査設計は、次の5つの観点に基づいています。1) マネジメントの実践度、2) パフォーマンス、3) エンゲージメント、4) 全員マネジメント必要性認識、5) 属性情報。全てにおいて実際の実践度と理想とのギャップを明らかにしました。
具体的には、337名の有効回答を得て、マネジメント行動や職場の環境に関する詳細なデータを収集しました。特に重回帰分析を行うことで、マネジメント行動がどのようにパフォーマンスやエンゲージメントに影響を与えるのかを検証しました。
調査結果の要点
調査から浮かび上がったのは、84.6%の人が「全員マネジメントが必要」と認識している一方で、実際の実践度は67.2%と明確なギャップが存在することです。特に、チーム目標の共有や対話の重要性が強調され、結果的に組織の成果とエンゲージメントが向上する可能性を示しました。調査におけるデータによると、安心して本音を話せる関係性を築くことがエンゲージメントを高める重要な要因であるといえます。
ぴったりの行動が求められる中、「全員マネジメント」の実践度は依然として不十分で、多くの企業が”必要性は理解しているのに行動には移せていない”という現実に直面しています。この認識と実践の乖離が企業のパフォーマンスやエンゲージメント低下の根本原因になっています。
必要な行動とその効果
NOKIOOが提唱する「7つの行動体系」は、全員マネジメントの実践をより具体的なものにし、制度化するための枠組みです。これにより、『役割をデザインする』『共通の価値観を育む』などの行動が日常に組み込まれ、チームの自律的な成長を促進しています。
さらに、この行動体系を日常的に実践することで、職場の環境も改善され、エンゲージメントの向上に寄与します。調査結果からも、実践度が高いチームでは、生産性や満足度が高いことが確認されており、全員の協力がもたらす効果が現れています。
未来へ向けて
全員マネジメントは、もはや一部の役職に依存しない考え方です。NOKIOOは今後、この新しいマネジメントのあり方を広めるとともに、実際に組織で機能する支援を行っていきます。マネジメントが「管理すること」から「共に成長する営み」へと進化し、全員がその中で役割を果たすことで、組織の未来が形作られていくのです。
さらに、これに関連する公開セミナーが7月2日に開催され、ゲストとともに「全員マネジメント」の実践の必要性について深く探る機会も設けられています。今後の組織における マネジメントの考え方に関心がある方には必見のイベントです。
私たちは、「全員マネジメント」を通じて、一人ひとりが自らの役割を果たし、チームの成果に貢献する文化づくりを進めていきます。未来の組織に求められるのは、全員が積極的にマネジメントに関与し、想像力豊かに動き出すことです。