ゼネテック、浜松のモアソンジャパンを子会社化し事業拡大へ
株式会社ゼネテックは、2025年2月25日に取締役会で静岡県浜松市に本社を置く株式会社モアソンジャパンの全株式を取得することを決定しました。この動きは、ゼネテックの事業規模の拡大を目指したものであり、今後の成長戦略に大きな影響を与えると期待されています。
モアソンジャパンの位置づけと事業内容
モアソンジャパンは1982年に設立され、音響、画像、通信機器を中心とした組込系ソフトウェアの開発を行っています。また、同社は生産管理や品質管理システムのビジネスアプリケーション開発にも注力しており、東海エリアの大手製造業にサービスを提供しています。さらに東京、静岡、名古屋、大阪に開発拠点を持ち、多角的なITソリューションを展開しています。
このように、モアソンジャパンは地域経済において重要な役割を果たしている企業であり、ゼネテックとしても同社をグループ化することで、技術的なシナジーを期待しています。
株式取得の背景と今後の戦略
ゼネテックは主に、車載、家電、半導体製造装置などの分野で、ソフトウェアとハードウェア技術を融合した組込み開発を行うシステムソリューション事業、製造・物流の生産性向上を目指す3Dシミュレーションソフトウェア「FlexSim」やCAD/CAMシステム「Mastercam」の提供で成り立っています。これらのサービスをモアソンジャパンと組み合わせることで、より高付加価値なサービスを提供できると考えているのです。
ゼネテックは、中期経営計画の中で事業領域の拡大を掲げており、この株式取得はその一環と位置づけられます。また、東海エリアのみならず東京、名古屋、大阪での強固な連携によるソフトウェア開発とPLM/PDMソリューション提供も計画されています。
グループとしての体制と人材強化
ゼネテックは、グループ全体の社員数を3,000名体制に引き上げることを長期的な目標として掲げており、その実現にはモアソンジャパンのグループ化と新卒採用の強化が不可欠です。2023年には660名を超える社員数を予想しており、今後も新卒、中途採用に積極的に取り組む意向を示しています。
経済的影響と見通し
今回の子会社化に必要な株式の取得価額は856百万円であり、2025年3月6日を予定日として実行される見込みです。これにより、ゼネテックの連結業績への影響は軽微と見込まれていますが、もし重大な変化があれば迅速に情報を発信する方針です。
このように、ゼネテックがモアソンジャパンを傘下に置くことで、事業の成長を図る姿勢が見えてきます。IT産業のさらなる重要性が高まる中で、どのように企業が進化していくのか、今後の展開に注目です。