ウェビナーで語られたグリーンマテリアルの重要性
2025年11月18日、株式会社NEWSCONのイギリス支店長・立花忍氏が政策セミナー「グリーンマテリアル:スコープ3の排出量削減のカギ」に登壇しました。このイベントは、公益財団法人米日カウンシルと日欧産業協力センターの共催によりオンラインで開催され、約330名が参加しました。立花氏は「EUのグリーンスチールの現状と課題」をテーマに講演し、注目を集めました。
開催の背景
特に企業の脱炭素化が求められる中、スコープ3(サプライチェーン全体での排出削減)は依然として遅れているという現状があります。スコープ3の中でも重要なのは材料の扱いで、グリーンマテリアルの普及が期待されています。ただし、それには供給と需要の両側からの取り組みが不可欠です。鉄鋼分野ではグリーンスチールの採用が進められている一方で、非鉄金属分野においても類似の努力が求められています。
立花氏の講演中では、サプライチェーン内の各プレーヤーがどのような視点を持っているかを基に、グリーンマテリアルの普及を進めるための課題に焦点が当てられました。彼は、個々の業界がどのように連携して行動するかが重要であり、官民の対話が求められると強調しました。
セミナーの概要と内容
このセミナーは、米日カウンシルのClimate & Sustainability Leadership Initiativeの一環であり、Amazonの支援を受けて実施されました。立花氏の講演では、以下の内容が取り上げられました。
1.
EUの政策期待とグリーンスチール市場のギャップ
現在のEUの政策と市場の現状を詳細に分析し、ギャップを指摘しました。特に、EUが設定している目標に対して、実際の市場がどう動いているかを解説しました。
2.
シナリオ分析と実現可能性のシミュレーション
幾つかのシナリオに基づく分析を行い、将来的な展望を示しました。これにより、参加者に実行可能な戦略の理解が促されることを目指しました。
3.
資金調達市場の変化とEU鉄鋼・金属行動計画
資金調達における新しいトレンドについても言及し、EUの鉄鋼業界での変革における資金の役割について説明しました。
講演後の質疑応答では、「GX市場やGXスチールの取り組み」、「EUのグリーンスチール市場の動向」など、多数の質問が寄せられ、大変活発な議論が展開されました。
参加者の声
参加者からは、セミナーで得られた知見について以下のような意見が寄せられました:
- - 「金属資源に関する動向や最新情報が得られた。」
- - 「各産業の具体的な取り組みを聞けたことで、他業種の取り組みが明確になった。」
- - 「GXの実情を確認するために、有意義な時間だった。」
- - 「株式会社NEWSCONの具体的な施策についても参考になった。」
立花氏のコメント
立花氏は、セミナーを振り返り、「EUの政策期待と市場の現実、そして規制の動向についてお話しできたことを嬉しく思っています」と語りました。また、「視聴者に、EUのグリーンスチールを取り巻く現状を理解してもらえたことが何よりも成果でした」とコメントしました。
NEWSCONについて
株式会社NEWSCONは、リサイクル資源の国際流通を手がける企業で、エンビプログループ全体の海外事業拡大に貢献しています。グローバルなネットワークを駆使し、顧客のニーズに応える輸送方法を確立しています。拠点は東京都中央区にあり、環境負荷を低減する取り組みも推進しています。
今後も、リサイクル資源の循環を通じて、持続可能な社会の構築に貢献することを目指しています。