九七式中戦車改:里帰り
2024-12-25 10:48:19

国産戦車「九七式中戦車改」がアメリカから里帰りを目指す

国産戦車「九七式中戦車改」がアメリカから里帰りを目指す



静岡県御殿場市を拠点とするNPO法人「防衛技術博物館を創る会」が、国産戦車「九七式中戦車改」(新砲塔チハ)のアメリカからの里帰りを実現するために、クラウドファンディングを開始しました。このプロジェクトは、日本に残る貴重な戦車を未来の世代に伝える重要な試みです。

プロジェクトの背景と目的



九七式中戦車はその生産数から旧日本陸軍の象徴とも言れる存在です。この戦車の能力向上型である新砲塔チハは、戦後の日本国内では現存していないため、その貴重性は一層高まっています。防技博を創る会は2010年から活動を開始し、特定非営利活動法人として展示品の収集に尽力してきましたが、これまでの調査で新砲塔チハの存在を確認し、アメリカ・テキサス州にある「太平洋戦争国立博物館」へのアクセスが実現しました。

このプロジェクトは、「アメリカからの里帰り計画」として、2024年3月から進行中です。残念ながら、取り外しが必要な戦車砲の無可動化など、法規事項の対応が生じ、費用とスケジュールに大きな影響を及ぼしています。このため、急遽クラウドファンディングが必要となったのです。

資金の使途と目標金額



クラウドファンディングを通じて目指す目標額は1,200万円です。この金額は、新砲塔チハの輸送費用に加え、戦車砲の精密複製品の製作費、そして様々な経費を含むものです。プロジェクトの支援者は、お礼のメールやWeb内見会の招待、修復状況報告会への参加など、さまざまなリターンを受け取ることができます。

クラウドファンディングの期間とスタイル



プロジェクトの募集期間は2024年12月25日から2025年2月20日までの57日間です。この「All or Nothing」方式において、資金調達が成功しなければ、集まった支援金は全て返金となります。支援者にとっては、目標金額に到達するかどうかが重要な要素です。

今後の予定



日本に到着した後は、公にWeb内見会を行い、その後、修復作業を行います。最終的には2033年の開館を目指す「(仮称)防衛技術博物館」で展示される予定です。この博物館は、国産の防衛装備品を展示する重要な場所となり、日本における防衛技術の歴史を物語る場として役立つことを目指しています。

まとめ



「九七式中戦車改」の里帰りは、単なる輸送プロジェクトにとどまらず、日本の防衛技術の継承や歴史教育に寄与する意義深い取り組みです。防技博を創る会の活動を応援し、ぜひ多くの方々にご支援いただきたいと思います。プロジェクトの詳細は、クラウドファンディングのページ(こちら)をご覧ください。


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