浜松市が誇る新しい塗料流通プラットフォーム「在庫屋」オープン

静岡県浜松市に本社を置く片桐塗装株式会社が、余剰塗料を新たな価値へと変えるマーケットプレイス型ECサイト「在庫屋」を正式に立ち上げました。このサービスは、塗装業者やDIY愛好者をダイレクトに結びつけ、余剰塗料を必要とするユーザーへ届けることを目的としています。2025年10月よりその運用が開始され、環境負荷を低減しつつ、使用できる塗料を簡単に入手できる新しい流通モデルを提供します。

余剰塗料の課題と解決策

塗装現場では、塗料が余ることは珍しくなく、色を変えたり、キャンペーンやプロジェクトの変更により大量の塗料が発生します。このような余剰塗料は多くの場合、産業廃棄物として処理され、高コストが発生するため、環境に対する負荷も大きいです。一方で、DIYや小規模なプロジェクトを行う個人ユーザーは、少量の高品質な塗料を求めていることが増えてきています。

このようなニーズに応えるために、片桐塗装は「在庫屋」を開設し、余剰塗料を効率よく流通させることで両者に新たな価値を提供することを目指しています。売り手は塗料を廃棄する代わりに出品し、買い手は必要な量だけを低価格で手に入れることができるこの仕組みは、多くの人々にとって大きな利点となります。

サイトの特長

1. 新しい販売機会の創出: 売り手は、出品を通じて塗料を販売し、コストを回収することが可能です。少量からの出品が可能であり、プロ用のブランド塗料も気軽に提供できます。
2. 低価格での購入: 買い手は、ホームセンターでは手に入りにくい高品質な塗料を、必要な量だけ安く取り扱えます。これにより、プロ向けの高品質なシーズン製品をお得に手に入れることができます。
3. 環境に配慮した取り組み: 廃棄される塗料の削減やCO₂排出の低減に寄与し、持続可能な社会を目指しています。これを通じて、塗料業界全体のサーキュラーエコノミーが進展します。
4. 安全な取引環境: 出品者は厳正な審査を受け、商品状態の明記が義務付けられていますので、個人・法人に関わらず安心して取引ができます。
5. 多様な検索機能: 色や種類、メーカー、残量などの条件で簡単に塗料を検索でき、ユーザーが求める商品を迅速に見つけることが可能です。

「在庫屋」の今後の展望

片桐塗装では、「在庫屋」の機能拡張を計画しています。使いやすさを向上させるためのアップデートや、商品の品質保証オプション、余剰塗料の回収サービスとの連携を目指しています。また、BtoB向けの販路の拡大や、DIYユーザー向けの塗装レシピを提供することも検討されています。このような展開を通じて、さらに広範囲な塗料や関連用品の流通を促進し、業界全体の革新を目指します。

地元企業の代表コメント

片桐塗装株式会社の代表取締役である片桐竜治氏は、「塗装現場で多くの塗料が無駄になっているという問題を、新たな価値の流れを生み出すチャンスと捉えています。必要とする人へ確実に届けることで、塗装業界の循環をつくり、未来を切り開いていきたい」と語っています。

この「在庫屋」は、浜松市から全国の塗装業界へ大きな影響を与える可能性を秘めています。新たなサービスを通じて、持続可能な社会の実現へ向けた取り組みが加速することを期待したいものです。