革新的な新素材がもたらす未来
静岡県富士市に本社を置くアドバンスコンポジット株式会社は、最新の高熱伝導絶縁樹脂セラミック複合材料の開発に成功し、この度サンプルの出荷を開始しました。この新しい複合材は、熱伝導性と絶縁性を兼ね備えたもので、電子機器業界において革新的な進展を期待されています。
ハイテク電子機器のニーズに応える
現代の電子機器は高性能化が進む中で、発熱問題が一つの大きな課題とされています。内部で発熱する電子機器は、その熱を効率よく外部へ放熱するための材料が必要です。そのため、セラミックや樹脂素材が使用されますが、これまでの材料にはそれぞれに欠点がありました。
セラミックは高い強度と優れた熱伝導性を持っていますが、製造コストや調達の面で課題があります。一方で樹脂素材は軽量でコスト面において優れていますが、熱伝導性では劣ります。
このような背景の中、アドバンスコンポジットが開発した新しい複合材は、この二つの素材の特性を見事に融合させており、熱伝導性と絶縁性の両方を高めることに成功しています。
特徴と利点
この新しい材料の特性には、以下のような点が挙げられます。
- - 高い熱伝導率:一般的な樹脂の比ではない、18~20W/m・Kという熱伝導率を実現。
- - 優れた絶縁性能:セラミックに匹敵する高い絶縁能力。
- - 低コストで製造が容易:製造過程が簡潔で、スピーディな調達が可能。
- - 大面積化技術:セラミックスに比べ、広範囲での利用がふさわしい。
これらの特性により、アドバンスコンポジットの複合材はパワーモジュールや車載用LEDヘッドライト、さらには自動車や家電製品に至るまで、さまざまな用途に求められる優れた放熱性能を提供します。特に、発熱が課題となる半導体やロボット、ゲーム機などのデバイス市場において、特異な存在感を示すことが期待されています。
市場展開と目標
アドバンスコンポジットは、この製品を通じて、今後3年間でパワーモジュール市場に的を絞り、売上高10億円を目指すとともに、5年後にはその売上高を100億円に伸ばすことを計画しています。また、最終的にはプリント基板市場の10%のシェアを獲得することを目指しています。
展示会での試行
この新開発の複合材は、2025年1月22日から24日まで東京ビッグサイトで開催される「パワーデバイス&モジュールEXPO」にて直接見学することができます。この機会を通じて、多くの方にアドバンスコンポジットの最新技術を体感していただければと思います。興味のある方は、ぜひ足を運んでみてください。
お問い合わせ情報
アドバンスコンポジット株式会社
〒417-0801 静岡県富士市大渕2259番地9
TEL: 0545-32-7904(代表)
マーケティング室 石田
公式サイト
この新たな素材が業界に与える影響や期待が高まる中、アドバンスコンポジットの挑戦に注目が集まっています。今後の展開から目が離せません。