三島研究所が始動! D-PIM™による新たなサステナブルテクノロジー
大宝工業が研究を重ねてきたD-PIM™(DAIHO Pulp Injection Molding)は、パルプと天然由来の結合剤を用いた射出成形技術です。この技術は、私たちの環境を守るため、地球に優しい素材を利用しています。D-PIM™はその名の通り、製品が「土に還る」「水に還る」という特性を持ち、持続可能な社会を目指す大宝工業の理念に基づいています。環境問題に真剣に取り組む企業へと成長するために、三島研究所がこのたび本格的に活動をスタートさせます。
D-PIM™の特長
D-PIM™製品は、以下の優れた特性を持ちます。
- - 生分解性:使用後に自然に還ります。
- - 水溶性:水に溶けて再利用が可能です。
- - 有害物質を発生させない:燃焼時に有害物質が発生しないので安心して利用できます。
- - リサイクル利用:古い紙は新しい製品に生まれ変わり、リサイクルが容易です。
この技術は、GHG(温室効果ガス)排出の削減や、大気・海洋の汚染軽減に寄与しています。
D-PIM™の活用事例
D-PIM™技術は既に実用化が進行しており、さまざまな企業や製品で利用されています。具体的な例として、アミノ酸を含む生分解性スティック、トイカプセル、革新的なファイルバインダーなどがあります。
特に最近では、脱プラスチック分野の需要増加が著しく、化粧品や医薬品、工業用パッケージなど、様々な業界からの引き合いがあります。また農業資材への応用も期待されており、機能性市場でも急速に進化しています。
三島研究所の役割と新拠点
大宝工業は、三島市に新たな研究拠点を2024年5月に設立し、さらに技術発展を促進します。この動きは、東京大学や日精樹脂工業とのコラボレーションによって、業界のニーズを満たし、最適な設計を提供するためのものです。
研究拠点には開発用の射出成形機や試験機が導入され、長年にわたり紙やパルプの研究を行ってきた専門家も加わり取り組みが進行します。
D-PIM™の未来
D-PIM™は、射出成形による高い精度と優れた生分解性を兼ね備えています。さらに、日常環境下で分解が難しい安定性がある一方で、配合によっては難燃性や耐水性、耐油性も付加可能です。これにより、PFAS(有害化学物質)削減への寄与も期待されており、環境意識の高まる社会でのニーズに応えることができます。
大宝工業は、こうした技術の発展を通じて、脱プラスチックという枠を超えた機能性の拡張を目指しています。また、企業の多様な要求に応えるため、素材からのカスタマイズを強化していく方針です。
関係者の声
東京大学名誉教授の横井秀俊氏は、「D-PIM™は材料革新を中心に進化しており、サステナブル社会への期待に応える新しい機能の開発が待たれる」とコメントしています。また、アドバンテッジパートナーズの小池康太郎氏も、「D-PIM™は様々な分野で実用化されており、今後の展開にも大きな期待を寄せている」と述べています。
大宝工業について
大阪府守口市に本社を置く大宝工業は、プラスチック射出成形を中心に、設計から製品組立まで一貫して対応し、顧客のニーズに応え続けています。D-PIM™の技術革新を通じて、次世代のものづくりに挑戦し続けています。
大宝工業の詳細は公式ウェブサイトをご覧ください:
大宝工業
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大宝工業株式会社 D-PIM事業部窓口 :
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