ドローンでの廃材運搬が実現！静岡の山間部での成功事例

静岡県でのドローンを使った新しい廃材運搬の試み

2024年12月、静岡県浜松市天竜区水窪町の山深いエリアで、ドローンによる廃材運搬作業が行われました。この試みは、林業関連事業者からの запрос に基づき、急勾配や河川を越えなければならない危険な現場での作業効率を向上させるために開始されました。今回運搬されたのは、解体された山小屋から出た木材やコンクリートなどの廃材で、総計4.8トンに及びます。

作業の背景と目的

この運搬作業の背景には、静岡県内にある山小屋の解体がありました。この山小屋は、林業作業の中継地点として使用されていましたが、廃材の運搬が人手不足や危険度の観点から極めて困難な状況でした。近隣の林道から山小屋までは、徒歩で約15分かかり、その間には急な崖や河川が横たわっています。従来の方法では、数人がかりで運ぶ必要があり、非常に危険でした。

ドローン作業の概要

作業は2024年の12月12日から13日にかけて行われ、合計約10時間の作業時間で実施されました。運搬距離は約240メートル、さらに高低差は約100メートルに及びます。ドローンは、DJI社製のFLYCART30を使用し、1日の飛行回数は1日目が75回、2日目が73回、合計148回と、非常に活発な運営が行われました。1回の運搬には平均約40キログラムの廃材を載せ、飛行時間は約2分30秒でした。

進化したドローン技術

ひと昔前には、ドローンでの運搬は1トンが限度とされていました。しかし、ここ1年ほどでの技術の進化により、実際には1日に2トン以上の運搬が可能になるなど、驚異的な性能向上が見られます。この運搬方法は、今後さまざまな現場での活用が期待されており、特に人手不足や高齢化に悩む業界においては、効率的かつ安全な運搬手段となることでしょう。