クレーン作業の安全を支える新技術
浜松市に本社を置くパイフォトニクス株式会社は、クレーン作業の安全支援を目的とした新しいシステムを開発しました。このシステムは、吊荷のサイズや高さに応じた光のパターンを自動で選択できる機能を持ち、作業者への注意喚起を容易にします。具体的には、「ホロライト・ドットリング・スイッチ」と呼ばれるLED照明と、AIカメラを連携させて構成されており、製品名の通り、円環状の光パターンを形成して作業現場の安全性を向上させています。
技術の基盤
このシステムでは、点円環切替型のLED照明が使用されており、外部からの信号によって光の円環の大きさを小(S型)、中(M型)、大(L型)の3パターンに変更できます。また、照明色も青、緑、赤から選択可能です。これにより、作業環境に応じて最適な視覚情報を提供し、作業者に対する危険度を明確に伝えることができるのです。
加えて、運用にはAIカメラが活用されています。このカメラはフルカラーの画像をもとに吊荷の大きさを検出し、赤外線を使用したステレオカメラで吊荷の高さを算出します。この情報を元にしてリアルタイムで退避距離を示す円環のサイズを変更し、作業者に必要な安全圏を明示します。
安全の強化と効率の向上
本システムの最大の強みは、自動で光の形状を調整し、視覚的に作業者の注意を引くことができる点にあります。従来のクレーン作業では、作業席から運転するオペレーター側だけではなく、周囲の作業者も注意を要するため、見やすい光パターンが必要です。この新システムは点灯制御により、視覚的指示が明確になるため、事故防止に貢献することが期待されています。
実証実験と展示会の計画
実際の運用による効果を検証するため、株式会社オオクラホイストでの実証実験が行われました。これを踏まえ、2025年4月23日には横浜で開催予定の「OPIE'25 レーザーEXPO」において本システムが展示される予定です。この展示会では、さらなるフィードバックを得て、システムの改良を図る意向です。
会社のビジョン
パイフォトニクスは、2008年の会社設立以来、様々な光学製品を手がけてきました。特に安全対策や空間演出など、新しい市場に向けた取り組みを強化しています。これにより、国内外での販売を進め、将来的には株式上場を目指す計画もあります。
新しい「クレーン作業安全支援システム」は、浜松から生まれた革新的な技術として、今後の安全対策に大きく寄与することでしょう。光の力を利用して安全性と作業効率を向上させるこのシステムが、世界中の作業環境でどのように活用されていくのか、今後が非常に楽しみです。