静岡県伊豆に新設された「温泉旅館オフィス」で地域活性化を目指す

静岡県伊豆の新しい話題の拠点「Izu Leading Office」

静岡県伊豆の国市に位置する老舗の温泉旅館「香湯楼井川」が、新たに企業オフィスとして利用されます。この取り組みは、株式会社イノベーションパートナーズが手掛ける「温泉旅館オフィス化事業」の第1号事例として位置づけられており、観光業と企業が連携することにより地域の活性化を図ります。

温泉旅館と企業の共創モデル

イノベーションパートナーズは、企業が温泉旅館の中にサテライトオフィスを開設することで、地域資源を再活用し、新たな関係人口を生み出すことを目的としています。この事業は2018年に佐賀県嬉野でスタートし、続いて愛知県蒲郡へと拡大してきました。そして、伊豆の国市での新たなオフィス開設に至りました。

事業の背景

「温泉旅館オフィス化事業」は、伊豆の国市が抱える観光業の季節的な変動や若年層の流出といった経済的な課題に対し、新たなソリューションを提供します。企業が温泉旅館というユニークな環境で仕事をすることにより、地域資源の活性化と観光業の持続可能性を同時に目指します。特に、芸者文化や温泉体験を通じた観光プログラムの開発が期待されています。

連携協定の締結

2025年7月29日には、「香湯楼井川」において、伊豆の国市との連携協定締結式が行われる予定です。このイベントには静岡県知事や市長、地域資源活用の専門家が登壇し、官民連携による新たな地域創生のビジョンが語られます。トークセッションやオフィスツアーも実施され、参加者が「温泉旅館で働く」という新スタイルを体感できる貴重な機会です。

未来の展望

イノベーションパートナーズは、このモデルを全国各地に展開し、地域特性に合わせた新たなビジネスモデルを創出する意向を示しています。また、地域資源の再発見や関係人口の創出を中心に持続可能な地域経済を築くための取り組みも続けていきます。

代表の本田晋一郎氏は、伊豆地域における取り組みの深化と展開に期待を寄せており、今後の地域貢献の具体化にも力を入れていく考えです。この「温泉旅館オフィスモデル」が、地域創生の新たなスタンダードとなり、全国に広がることが期待されます。